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腰の細いものはメスにあらず?
ふと訪れた四天王寺の池で亀を眺めていたら、スッポンがちょこちょこいるのに気がついた。 亀の池にいるカメは基本的に放生されたものらしいが、もしかするとスッポン屋から逃げ出した個体もいるのかな? などとぼんやり考えているうちふと思いついた... -
蕎麦くらい好きに食わせてくれよ
「そのものは好きだが、知らん人とは一緒に食べたくない」ものの筆頭が蕎麦である。 やれ音をたててはいけないの、逆に啜る音がいいだの、嚙むのは素人だの、薬味をつゆに混ぜてはいけないの、つゆにつけるのは少なければ少ないほど良いだの、とかくう... -
This game is Nintendo hard.
京騒戯画0話でコトがビシャマルと戦うことなったとき、伏見がこの采配を「とんだ無理ゲーですね」と評したのだが、crunchyroll (日本からアクセス不可) の英語字幕を眺めていたらこんなことを言っていた。 This game is Nintendo hard. 「無理ゲ... -
病理と野球
九州帝大病理学教室の医局日誌を眺めていたら、一時期野球ばかりしていることに気がついた。 日付対戦相手スコア1937年01年20日(病理學教室懇親野球大会)9-91937年04年21日細菌學教室敗北(13-5)1937年05年25日皮膚科勝利(10-4)1937年05年31日婦人... -
英和辞典と三不粘と魯迅と
なにかの用で英和辞典を引いたとき、同じページにあったこの単語をふと見つけた。 thrée-stícks-nòtn. 〔中国料理〕 サンプーチャン(三不粘):中国北京の山東料理店同和居の名物料理;水とき片くり粉に卵黄と砂糖を加え,黄金色にいためあげた料理;清... -
蘇軾の「諸葛亮論」
蘇軾、蘇轍兄弟は嘉祐六年(1061年)に制科に応じた。結果は、蘇軾は第三等、蘇轍は第四等合格であった。 「制科」とは科挙で拾い上げることのできない人材を登用するための試験制度で、宋代にしばしば行われた。科挙とは異なり他薦であり、蘇軾も欧陽... -
あさねのうた
小学生のころ「たのしいこと」という題で作文を書かされたことがあった。私は嬉々として いちばんたのしいのは朝ねることです。ねながらお母さんが朝ごはんをつくってくれる音をきくのが好きです。ししゃものすこしこげたにおいや玉子焼きのあまいにおい... -
Gallantryとサムライ
Edward S. Morse (1838-1925) は大森貝塚を発掘したことで有名だが、彼の日本滞在記に Japan Day By Day という本がある。先日なんとはなしに原書をパラパラめくっていたら、モースが来日してすぐ、まだ横浜近辺にいたころの記述にこんなものがあった。 ... -
便器を口にくわえる
北畠治房というジジイがいた。 元の名は平岡鳩平。江戸末期、奈良中宮寺の寺侍の家に生まれ、やがてこの時代の血気盛んな若者にありがちだが、尊王攘夷思想に大いにかぶれた。天誅組の挙兵や天狗党の乱に加わり、維新が成ってから、南朝の功臣北畠親房... -
畢著 ―― もうひとりの沈雲英
沈雲英の生涯をたどったとき、畢著のことにすこし触れた。 畢著は薊邱の守將の娘で、父が戦死したあと間髪を入れず夜襲を決行し、敵を撃退した烈女である。 その事蹟は沈雲英となんら変わるところがない。しかし、畢著の名は明史には見えず、わずか... -
沈雲英實錄
顕微鏡を覗く眼を休めるため、職場の個人書架から本を取り出して読んでいたとき、ひとつの文が目にとまった。 攻道州,守備沈至緒戰歿,其女再戰,奪父屍還,城獲全。 『明史』張献忠傳 張献忠の軍が道州を攻めたとき、守備(官名)の沈至緒が戦死した... -
関大前「ぼけ書房」
読書の好みというのは年輪を重ねるに従って変わるものらしい。 中学生のころは独文一辺倒で、学校の図書室でカフカやマンの全集を片端から読んでいた。高校にあがるとプーシキン、ドストエフスキー、チェーホフといった露文に遷り、シュライエルマッハ... -
蓮酒をはじめたのは?
如是閑の自傳に、女中奉公に出ていた祖母が殿様からよく「蓮酒」を飲まされた、という話が出てくる。「蓮酒」とは、蓮の葉を茎ごと取ってきて葉に酒を注ぎ、茎に口をつけて吸う遊びである。そのままでは葉に酒が貯まるだけであるから、葉に孔を空けて茎... -
薩摩芋と瓢箪と鰹節と
あるとき、殿さまが家臣をお集めになりました。その手には薩摩芋が一本握られております。 「そなたたち、これを見てなんと思う」 家臣は口々に「薩摩芋でございます」と答えましたが、殿さまはなにやら不満げなご様子。 「名など聞いているのではない... -
星をみる魏延
むかし光栄三國志の攻略本に「劉備・関羽・張飛の贋者で新勢力を作り、どちらが本物か争う」なんていう趣向のリプレイがあった。たしかIIのころではなかったか。「あいつらこそニセ者だ」と贋者の方が筋違いの闘志を燃やしているあたりがおもしろかった... -
つくしの卵とじ
旅人なればこそ 小柴がくれに茜さす いとしき嫁菜つくつくし 摘まんとしつつ 吐息つく まだ春浅くして あたま哀しきつくつくし 指はいためど 一心に土を掘る 本棚から詩集をとりあげて眺めていたら、祖父母の家でつくしを食... -
Hello world! again
四十を幾つかこえたので、日日の読書を記録しておく場所を作ろうと思った。 今はもうフルスクラッチでHTMLを書いて"W3C HTML 4.01 valid"のバナーを貼りつけるような時代ではない。プラットフォームの多様化は既に人力による最適化の努力が及ぶ領域を...
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