Sclerosing pneumocytoma
- K***大病院では2002-2025年で21例。
- M:F=2:19, age: median 54, range 27-74
H2504483, 59M,
bone marrow biopsy
- Flow cytometryで1.5%しか検出されないとき、骨髄検体で免疫組織化学を行う必要があるか?
→そこまで少ないとIHCでもdefiniteなことが言えない可能性が高いので、行わなくて良いのでは?
H2504574, 68F,
Lymphatic/vascular invasion at the resection margin
- 断端面においてリンパ管侵襲が認められたとき、これを「断端陽性」と判定するべきか?
- 腫瘍が切除断端にまで達しているとは限らない(というかその先にいる?)ため、断端陽性とすべきではないように思われるが、このことを具体的に定めた文章はない様子。
- 乳腺の場合、NCCNガイドラインは断端陽性を “ink on tumor” と定義しており、これにはinvasive breat cancer/DCISが着色断端に認められる場合が含まれる。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35714673/ - 実地臨床的には see comments の出番でしょうか。
H2504422, 23F,
Mucoepidermoid carcinoma of the bronchus
- specific translocation t(11;19)(q14-21;p12-13) with CRTC1(MECT1)-MAML2 fusion
- 広い年代に発生するが当院では5/8例が20代以下
Thymoma, type AB, pT1a
- pT1 cat.は腫瘍径5 cm以下のpT1aと5 cmを超えるpT1bに分割される。
- IASLCおよび国際胸腺悪性腫瘍研究グループ(ITMIG)の働きかけによりUICC 9thにも採用。
Nasopharyngeal carcinoma, EBV-associated.
- 今年2例目
Pseudoxanthoma elasticum (PXE)
- 皮膚・眼・心血管系の弾性線維に進行性の石灰化および断裂を来す稀な常染色体劣性遺伝性疾患。
- 膜貫通型ATP結合カセット輸送体をコードするABCC6遺伝子の変異により発症する。その結果、抗石灰化因子である無機ピロリン酸(PPi)が減少し、弾性線維の異所性石灰化を引き起こす。
- 臨床症状:
- 皮膚所見:頸部や屈側部に小さな黄色調丘疹が出現し、融合してプラークを形成し、皮膚が緩んで皺となる→病理組織:真皮中層の弾性線維が断裂し、石灰化を伴う。
- 眼所見:peau d’orange(網膜における柑橘皮様変化)、angioid streaks(Bruchm膜の断裂による→血管様条線)、脈絡膜新生血管などがあり、視力低下の原因となる。
- 心血管所見:間欠性跛行、稀に心筋梗塞や脳卒中、血管の脆弱性により消化管出血
- PXEは患者が複数化に分散して診療を受けるため一人の医師が患者を診る機会に乏しいのかもしれない。
Collagenous colitis, PPI- and/or ICI-associated
- どちらかは不明(併用に関する報告も無い?)
Metastatic olfactory neuroblastoma
- 嗅神経における支持細胞 (sustentacular cells) は構造的支持だけでなく、神経膠様機能(neuroglial function)、Caシグナリング、再生修復、免疫応答といった多面的な機能を通じて、嗅上皮の恒常性維持に中心的な役割を果たしている。特に嗅神経ニューロン受容体の樹状突起周囲では嗅覚ニューロンの成熟と機能性維持にとって特に重要である。
Essential thrombocythemia with CALR mutation
- CALR変異はETの約25%
- JAK2およびMPL変異とは相互排他的mutually exclusive
- CALR vs JAK2 mutation ETでは、CALRの方が血小板数が高値、ヘモグロビン値および白血球数が低値である傾向。
MALT lymphoma of the stomach
- Plasmacytic diff. が明らかなとき→Ig kappa/lambda ISH
- Plasmacytic diff. が明らかでないとき→RNAscope
Fugus ball vs fungal infection
- Fungus balls は non-invasive で副鼻腔など腔内に限局し、手術による摘出が有効。
- Fungal infectionは invasive で組織・臓器に波及し得る。
CK5-positive adenocarcinoma of EGJ
- 調べた限り接合部のCK5+腺癌の報告は無い様子。
See https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36239561/
Microscopic extension into parathyroid gland
- 本法の規約:「pT3: 明らかな副甲状腺浸潤」
「明らかな」とは?こういう瞞着した書き方は滅びろ。 - CAP Protocol: Microscopic tumor extension into a parathyroid gland does not warrant an extra-thyroidal extension since most parathyroid glands are located within the thyroid pseudocapsule. However, such findings should be documented in pathology reports.
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